あきれた 教育勅語 礼賛 教育基本法国会審議で
−− 民主党 大畠議員のとんでもない歴史認識 |
外出先で、知人から「大畠さんが教育勅語を礼賛しているのを知ってるかい。国会であきれた発言をしているぞ」と教えられた。帰宅して6月4日の「しんぶん赤旗」みると、衆議院の教育基本法特別委員会での大畠氏の驚くべき発言が載っていた。(→教育勅語とは)
国会で「教育勅語」の現代語訳を配る
「しんぶん赤旗」の記事を紹介しよう。──民主党は「日本を愛する心」を対案に盛り込んでいる。同党の大畠章宏議員は、教育勅語の現代語訳を配り、「いま日本社会を見ると、こういう基本的な考え方がどこか薄れはじめている」という考えを示した。これに対し、安倍官房長官は「(教育勅語は)大変すばらしい理念が書いてある」(6/2)と応じた。→国会議事録
さらに、民主党の山口壮衆院議員は「民主党の案に《日本を愛する心》を入れたのは国体の護持にある意味でつながっていくことを念頭に置いた発想」(5/26)と発言した。「国体」といえば戦前の絶対主義的天皇制を示すものです。それを民主党案のアピールポイントに挙げたところに、同党の姿勢が示されていると言える。──記事によれば民主党は、なんと時代錯誤の「国体の護持」まで誇っているではないか。
「教育勅語は、誠に的を射た立派な教え」(→大畠氏ホームページ)
大畠氏のホームページには概略次のように書いている。
(1)教育勅語は現代社会が失いつつあるものに対して、誠に的を射た立派な教えである。
(2)日本を占領した連合軍は最初に、日本の軍国主義教育の改革に乗り出し、まず「教育勅語」の朗読を禁止した。
(3)占領下で、米軍の強い影響を受けて、屈辱的な異常な環境下で「教育基本法」は制定された。
(4)「現教育基本法は全面廃止し、独立国日本として他国の干渉が一切無い状態で、改めて基本法を制定すべきだ」という考えを基本に委員会で質問した。
大畠氏の主張からみえるもの
彼の主張する方向からは、天皇主権の教育勅語を礼賛し、戦争に役立つように子どもを教育する教育基本法の「改正」を推進し、戦争を放棄した国から戦争をする国に日本国憲法を改変し、アメリカに追随して地球上のあらゆる地域や国々に軍隊を派遣し戦争をする、このようないつか来た道がうかがえる。現に右翼改憲団体の日本会議は「民主党案は与党案より良い」と手放しで評価しているのである。
悪法を秋の国会で廃案に
憲法は主権在民、戦争の放棄、国民の基本的人権、国権の最高機関としての国会の地位、地方自治など、民主政治の柱となる一連の民主的平和的な条項を定めている。憲法は人類の理想をめざす優れた内容を含んでおり、世界に誇るべきものである。このことはすでに国内外からも広く認められており、擁護し発展させなければならない。
小泉内閣が推進してきた一連の憲法改悪関連法案(教育基本改悪法・共謀罪法・国民投票法など)を秋の国会で廃案に追い込めるよう運動を盛り上げていくことを訴えたい。(M生) |
日本共産党日立金沢後援会ニュース(2006年6月22日)より
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教育基本法改悪 民主党の態度/愛国心」盛り込み教育勅語まで礼賛(2006年7月5日「しんぶん赤旗」)
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教育勅語とは |
三省堂の「大辞林」では :
日本の教育の基本方針を示した明治天皇の勅語。1890年(明治23)10月30日発布。忠君愛国を国民道徳として強調した。第一回帝国議会の開会直前に発布、学校教育を通じて国民に強制され、天皇制の精神的・道徳的支柱となった。1948年(昭和23)廃止。 |
「しんぶん赤旗」では :
教育勅語は、明治憲法発布の翌年(1890年)に、道徳の根本、教育の基本理念を教え諭すという建前で出された勅語(天皇が直接国民に発する言葉)で、戦前、学校教育などを通じ、国民に植えつけられました。勅語の道徳項目は、天皇を頂点とする身分序列の社会の道徳で、臣民は天皇に忠義を誓う、臣民の間も、目下は目上に従え式の身分ルールでかためられていました。
国会では、主権在民に反すること、「神話的」な国家体制の考え方=「国体観」であること、国民の基本的人権を損なうものであることなどを理由に「排除」の決議がされました。
「教育勅語」(抜粋)=仮名づかいなどは直しています
「朕(ちん)惟(おも)うに我が皇祖皇宗国を肇(はじ)むること宏遠に徳を樹(た)つること深厚なり。我が臣民克(よ)く忠に克(よ)く孝に億兆心を一(いつ)にして世世厥(そ)の美を済(な)せるは此(こ)れ我が国体の精華にして教育の淵源亦(また)実に此(ここ)に存す」「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以って天(てん)壌(じよう)無(む)窮(きゆう)の皇運を扶(ふ)翼(よく)すべし」
参考 : 「教育勅語」との決別、そして…
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日本共産党中央委員会サイト 「教育基本法」問題特集
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