厳しさ増す雇用状況、高萩職安管内でも求人は前年度比で約六割
全国の失業率が5.6%と過去最悪に達している中で、高萩職業安定所管内(北茨城市、高萩市、十王町)の雇用状況も一段と悪化しています。
高萩職安によると、管内の求職者数(昨年十二月)は二千百三十四人で前年度同月比で36.8%の増加(七ヶ月連続増加)、新規求職者数は四百四十六人で前年同月比で54.9%の大幅増加(十二ヶ月連続増加)となっています。
これに対して求人状況は新規求人は三百四十二件で前年度対比で38.0%の減少、有効求人も八百七十七件で前年同月比で40.1%の減少で、ともに七ヶ月連続の減少となっています。有効求人倍率は求人の減少、求職者の増加で0.41倍と大幅に低下しています。
しかも求人内容も従来の常用雇用からパート雇用や臨時雇用へ切り替える企業が増加しています。求職者にとっては厳しさを増すばかりの雇用状況です。
また、市内企業にも大きな影響を与える日立製作所がこれまでの一万六千人のリストラ計画に加えて、さらに四千人のリストラ計画を発表するなど、労働者の暮らしと地域経済を直撃する動きが強まっています。
日本共産党は、サービス残業をやめさせ、ヨーロッパ並の一方的な解雇を認めないルールを確立させるなど、労働者の雇用を守るために全力をつくします。
三月議会が来月上旬から開会予定
二〇〇二年度の第一回定例市議会が三月上旬から開会予定です。新年度の予算等が審議されます。市政に対する要望等を日本共産党市議団へお寄せ下さい。
日曜喫茶 自由にエッセイ
ギンが消え、コロが逝き・・・・そして春が来る
市議会議員 福田明
我が家には、犬と猫が一匹づついたが、昨年の暮れに猫のギンが姿を消し、今年の二月には犬のコロが亡くなってしまった。猫のギンは12歳、犬のコロは14歳であるから共に長生きした方である。それだけに想い出も多い。
猫のギンは娘が小学二年の時に、十王町の知人からいただいた、黒と白のオス猫である。家に来た時には生後十数日で、玄関へのわずかな高さも降りられず、ミルクをスプーンで飲ませた。猫は元来、飼主の家族の序列を付ける習性があるらしく、それによって自分の付き合い方を決めるらしい。妻と娘の三人家族の私は、猫から見ると残念ながら序列順位は最下位で、しかも猫自身よりも下に写ったらしい。当然、他の家族と私に対する付合いも違ってくる。妻と娘にはおとなしいが、私に対しては足を噛んだり、時には威嚇したりした。そして、決まって夜中の三時過ぎに私の寝床にきて「ニャオー」と鳴き、玄関を開けさせ散歩するのである。特に、冬の寒い時にはまいったが、私がなかなか起きないと、私の顔を前足で撫でるのである。
若いころは、毛並みも黒光りし精悍そうであったが、最近はめっきり衰えて白髪が目立ち、家族に甘えていた。猫は昔から「人に死に顔を見せない」といわれるが、死期を予感したギンは、私達に迷惑をかけまいと、自ら旅立ったのかもしれない。
犬のコロは猫のギンより二年先輩で娘が幼稚園の時に関本町の富士ヶ丘の「赤旗読者」からいただいた。テリアと柴犬の雑種のオスで生後わずかであった。最初の日はさすがにコロも泣き、かわいそうで家に入れてやった。しかし、次の日から亡くなる前日までの14年間は、不器用な私の作った犬小屋で過ごした。
コロとの想い出は多い。なにしろ私の選挙を四回も共にたたかった気がする。朝夕の散歩は私の日課であった。時間はコロには申し訳ないが10分程度で短かった。しかし、雨だろうと、会議で疲れて帰ってきた夜中だろうとコロの散歩を欠かさなかった。勿論、自分の選挙中でも行った。朝、散歩中に他候補の宣伝カーの音が聞こえると、さすがにあせったが、それでもコロの散歩をやった。遊説から帰った夜はタスキをかけながら散歩した。無我夢中で頑張る支持者にとっては、「何を考えているのか」と、歯がゆい限りだろうが、今になっては私の自慢話の一つである。
散歩コースは大北川の土手である。コロとの14年間、この土手を何回歩いただろう。悲しい時、コロと共に何回、夕陽を見ながら泣いただろうか。そして、土手の雑草を見ながら季節感と生命力のつよさを幾度となく感じたと思う。
人生を共に歩んだコロもギンも、もういない。妻や娘にとっては、私以上に想い出が多いと思う。
しかし、市内でもすでに梅がほころびはじめ、四月には桜も咲き誇るであろう。「ギンが消え、コロが逝き・・・そして春が確かな足どりでやって来る。」
(2002年2月10日記)