「霞ヶ浦導水事業 那珂川に重大影響」
漁協側が国への反論書面 |
那珂川に漁業権を有する茨城、栃木両県の関係漁協が国を相手取り、霞ヶ浦導水事業の取水口(水戸市)建設差し止めの仮処分を申し立てている裁判(那珂川アユ裁判)の第五回審尋が11月4日、水戸地裁で開かれました。
審尋で、国側は水需要や、ふ化して間もないアユの仔魚(しぎょ)などに関する意見書を提出。漁協側は、国の主張に対して、霞ヶ浦の湖水は那珂川に深刻な影響を及ぼすなどと反論する準備書面を提出しました。
審尋に先立ち、漁協側は取水口建設差し止めを求める一万千五百人余の署名を第3次分として提出。これで同地裁に提出された署名の累計は八万二千二百人を突破しました。
審尋後に開かれた報告集会では十月二十三日の理事会で「導水事業断固反対」の決議を採択した大涸沼(おおひぬま)漁協の鴨志田清美組合長が連帯のあいさつをし、「われわれはシジミ漁で生計を立てているので、導水事業は死活問題だ。これからはともにがんばっていきたい」と決意を語りました。
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