日本共産党茨城北部地区委員会                                   

漁業権守るため本訴  那珂川取水口工事中止求め


 霞ケ浦導水事業の那珂川取水口(水戸市)の着工は「漁業権を侵害する」として茨城、栃木両県の那珂川関係漁協は3月3日、仮処分決定が出るのを待たずに国を相手取った建設差し止めの本裁判に踏み切り、水戸地裁に訴状を提出しました。本裁判には河口の涸沼(ひぬま)でシジミ漁をしている大涸沼漁協が新たに加わりました。

 訴状は▽卵から出たばかりのアユの仔魚(しぎょ)などが那珂川の取水口で吸い込まれる危険性がある▽霞ケ浦から那珂川への送水で外来魚が侵入し、生態系が破壊される――などと指摘。取水口工事の中止と使用の差し止めを求めています。

 会見で漁協側弁護団の安江祐弁護士は「アユ漁獲高日本一を誇る那珂川、全国有数のヤマトシジミの産地の涸沼を守ることは全国的に意義がある」とのべました。 

 漁協側から影響調査を委嘱され報告書をまとめた川崎健東北大学名誉教授も同席し、「『カネなんかいらない、漁業・環境を守る』というたたかいは画期的」と強調しました。

(「しんぶん赤旗」09年3月4日)

 


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