日本共産党茨城北部地区委員会                                   

隠ぺいの事実究明を!
旧原研の放射能汚染問題
 
党東海村委員会が要請
 

申し入れる(左から)大名東海村議、大内茨城県議、永井東海村議、川崎党東海村委員長
 日本原子力研究開発機構の東海研究開発センター原子力科学研究所(=旧原研、茨城県東海村)で、共同溝など非管理区域の放射能汚染が告発によって明らかになった問題で、日本共産党茨城県議団と党東海村委員会は07年7月2日、同研究所に対して事実関係の究明、再発防止を申し入れました。

 申し入れに参加した大内久美子県議、永井一郎、大名美恵子の両村議らは『告発がなかったら、放置されたと考えられる』と指摘。@非管理区域の汚染は報告義務があるにもかかわらず、意図的組織的隠ぺいの事実があったのか究明すること、Aあったとすれば責任者を処分し、対策を確立すること、B隠れた汚染がないか点検すること、C告発者に不利益な処置を絶対にしないこと−−などを求めました。
 応対した同研究所の吉田善行副所長は、申入れの趣旨について「指摘されている点はそのとおり」と認めつつ、具体的な要請内容ついては「調査中」と繰返しました。一行が「住民は『原研も(事故・トラブル隠し、データ改ざんの)電力会社の体質と同じになってしまったのか』と不安に感じている」とのべたのにたいして、吉田副所長は「申し訳なかった。法令順守の考え方を徹底していきたい」と答えました。
(「しんぶん赤旗」200774.3)  


   2007年7月2日                        
 原子力科学研究所 所長 横溝英明様
日本共産党茨城県委員会    
県議会議員  大内久美子
 県議会議員    山中  泰子
日本共産党東海村委員会      
村委員長    川崎  篤子
村議会議員    永井  一郎
村議会議員  大名美恵子
モックアップ建屋東側非管理区域の溝の汚染に関する申し入れ書
 今回の、貴研究所内の非管理区域における放射性物質による汚染事象は、匿名の告発文が原子力機構及び県に提出されたことにより明らかにされた。仮に、告発がなかった場合、一般に明らかにされないまま引き続き放置されようとしていたことが考えられ、事業所のあり方としては極めて問題が大きい。
 貴研究所は、2005年にモックアップ建屋を倉庫に転用する目的で、建屋内の除染作業に着手。2006年6月、非管理区域に埋設された引き込み溝内の汚染を作業中に確認しながら、この報告を怠り、汚染場所にはモルタルを塗りそのままにしてあったこと、また、告発文書の「汚染の事実は口外しないよう言われた」との記述は、隠蔽の示唆があったことを意味するもので、二重の重大問題をはらむ。
 各電力10社の原子力施設において、事故の隠蔽、データの改ざん等が行われた事実が先般の総点検で判明し、保安院の規準に照らしても98件に及んでいることが明らかになった。この問題に対する国民の批判と不信は全国に広がっている。
 日本の原子力の研究開発を担い、他の模範たるべき研究開発機構においてもこのようなことが事実だとすれば、事は重大であると言わざるを得ない。
 よって当面、下記事項を申し入れる。

                               記

1.非管理区域の汚染について報告義務があるにもかかわらず、意図的・組織的隠蔽の事実があったのかどうか究明すること。

2.あったとすれば責任ある処分を行い、今後このようなことが絶対におこらぬよう組織として対策を確立し、公表すること。

3.原研には各所に廃棄物貯蔵施設や共同溝等の地下施設があるが、隠れた汚染がないか点検し、その事実を公表すること。

4.告発者に対しては、不利益な処置は絶対に行わないこと。
以上

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