投 稿
  
「華氏911」の中のイラク日本人人質事件
 映画「華氏911」のマイケル・ムーア監督が今年7月にニューヨークで記者会見した際、「(イラクでの)日本人人質事件は小泉首相が日本にもたらした恥である」と、米国のイラク政策に追随した日本政府を非難していました。
 日本人3人が、イラクの武装グループに拉致され、銃を突きつけられる生々しい映像も映画に使用して、これは日本が受けた恥について触れたものだと説明。「日本は広島、長崎に原爆を投下されて以来、戦後50年以上にわたってあらゆる武力を放棄し、平和を提唱してきた国だったのに、ああいう形で(戦争に)巻き込まれたからだ」とも説明を加え、自衛隊派遣など米国に追随する日本政府の姿勢が、「日本にとっては本当に悲しい日」を招いたと続けました。
 私は、その会見報道から更に2ヶ月以上もたって日立でようやくこの映画に出逢いました。各分野から色々な批判があるようですが、一度観ておくのも良いのではないかと思います。息子がイラクで戦死したとき、ようやくイラク戦争のウソに気づきはじめる母親の姿を通して、権力のウソに早く気づくことの大事さや、真実を見抜く力の大切さを観る人々に訴えています。
 映画評論家の山田和夫氏は、先日の「赤旗」紙上で、この映画は真実を綴った記録映画であり、彼による事実の創造的劇化でもあると書いていました。この映画を一つのプロパガンダだとする批評や、客観性に欠如するという言動もあるようですが、しかし、この映画が「事実を綴った記録」であることには変わりないのです。(F生)
(「日本共産党日立市金沢支部ニュース」より転載)
○参考リンク @nifty Movie


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