日本共産党茨城北部地区委員会                                   



山中たい子
    (泰子)
県会議員
山中たい子県会議員の最近の活動については、こちらでご覧ください。

 第1回茨城県議会3月23日、1兆241億円余の新年度一般会計当初予算案、条例案などを原案通り可決し閉会しました。
 予算案には日本共産党が反対し、自民党、自民県政クラブ、民主清新クラブ、公明党、無所属の「オール与党」が賛成しました。
 採決に先立つ反対討論で日本共産党の山中たい子県会議員は、生活保護世帯や就学援助受給者、高校授業料減免者の増大など社会的格差の広がりを指摘しました。
 そのうえで、予算案で小児慢性疾患公費助成などを大幅に削るいっぽう、常陸那珂港建設や航空自衛隊百里基地の軍民「共用」化事業、八ツ場(やんば)ダムなどの大型公共事業に巨費を計上していることをあげ、「県民に冷たい橋本県政の姿をあらためて浮き彫りにした。国と一体となった弱者切り捨てや無駄な大型公共事業から脱却し、県民のくらしを支える方向に転換すべき」と主張。進出企業への県税免除の優遇措置を3年間延期する条例案についても反対しました。
(「しんぶん赤旗」06.3.24)
23日の審議全体を動画で視聴いただけます。→こちら(県議会サイト)
  (全部で2時間以上ですが、山中県議の反対討論は、開始後31分30秒〜37分50秒です)

山中たい子県議がおこなった反対討論の全文をご紹介します。

 第1号議案2006年度茨城県一般会計予算、第28号、職員の給与に関する条例改正、第37号、企業誘致のための優遇措置の条例改正についてです。
 政府予算案は、定率減税の縮小、医療や介護、障害者福祉などの社会保障の改悪で、国民生活を悪化させるものです。一方で、法人税率の引き下げは温存し、国民には負担増、これほど逆立ちしたやり方はありません。
 本県でも、生活保護世帯や就学援助受給者、高校授業料減免が増加するなど、社会的格差が広がっています。県予算案は、暮らしを支援するどころか、小泉構造改革や政府予算案に追随して、社会的弱者への施策を後退させるものとなりました。
 小児慢性疾患の公費助成を大幅に削減し、市町村国保への県補助を廃止しました。各地で国保税の値上げが行われているなかでは、むしろ拡充すべきでした。
 介護保険料・利用料、障害者の大幅な負担増にたいし、独自の軽減措置はとりませんでした。
 一方で、進出企業への県税免除措置は、3年間で37億円です。この優遇措置をさらに3年間延長することは認められません。これだけの財源があれば、小児慢性疾患の公費負担復活や子どもの医療費を就学前まで完全に無料化することができます。
 勤労者の実質所得が下がり続けているとき、職員給与を平均4.8%、最高で7%も大幅に引き下げることは、職員とその家族のみならず、地域経済にも重大な影響を与えることになります。
 さらに「第4次行財政改革大綱」は、県立病院の民間委託化や職員削減をこれまで以上に推進するものであり、見直しを求めます。
 児童虐待が増えるなか児童福祉司の配置数は、国基準のようやく6割です。900人を超える欠員補充教員の正規採用や少人数学級の拡充など、公的雇用の拡大にとりくむべきではないでしょうか。
 知事は、県民には財政危機をあおりながら、陸・海・空の大型公共事業は重点的に推進しています。この見直しこそ最重要課題です。
 需要のない常陸那珂港整備に23億円、百里の民間共用化事業に51億円、八ツ場ダムに15億円もつぎ込み、こうしたゼネコンのための国直轄事業負担金は364億円にのぼります。
 百里の新滑走路には計器着陸システムは付けられません。この新滑走路が自衛隊現滑走路の平行誘導路となり、基地機能の強化につながることは明白です。知事は米軍再編計画にきっぱり反対すべきです。
 公共事業は県民が必要とし、地元振興策にもつながる生活密着型に切り換えるべきではないでしょうか。
 県営住宅や特別養護老人ホームの待機者は、年を追うごとに増えています。養護学校のプール設置や不足教室の解消は切実な要望です。老朽化した社会福祉施設の改築や学校施設の耐震化は待ったなしです。
 新年度予算は、県民に冷たい橋本県政の姿をあらためて浮き彫りにしました。
 今こそ、国と一体になった弱者きりすてや、大型公共事業の無駄遣いから脱却し、県民の暮らしを支える方向に転換すべきです。よってこの予算案には反対します。
 請願18年第2号は、県議選の選挙区割りと定数の見直しについてです。
 今年12月の県議選を、合併前の現行選挙区のまま実施すれば、14市で2つの選挙区に分割され、6つの郡が消滅するもとで、存在しない郡から代表を選ぶという、異常な事態が生まれます。県民の理解が得られないことは明らかです。
 私どもは、合併後の新しい市・郡を基礎にした選挙区割りで、1票の格差を1対2未満に是正するよう、議長に申し入れました。つくば市の市民団体からも、要望書が議長に提出されています。
 有権者への周知期間などを考えても、見直しは今定例会でおこなうことが適切であり、本請願を継続審査にすることには同意できません。
 請願18年4号は、医師確保と地域医療の充実を求める意見書採択についてです。
 2004年4月実施の医師臨床研修制度の必修化に伴う大学病院への医師引き揚げや、地域偏在等により、各地で医師不足が深刻化しています。
 とりわけ、小児科と産婦人科医の不足は、診療の縮小や休止・廃止に追い込まれる事態が相次ぎ、少子化対策にも逆行しています。
 請願は、解決策として、行政、大学、医療機関等の連携により抜本的な対策を講じること、奨学金制度や医学部入学定員の地域設定と増員を求めています。
 本県は、人口10万人当たり全国46位の医師数です。緊急にとりくむ課題ではないでしょうか。よって請願の不採択には同意できません。

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